――神と人が共存する世界――。神と人、その種族の区別は容姿によるものではなく、その血や生まれ持った力によって分けられていた。世界は、数多に存在する神々の中で、特に力のある創造神によって成されたと伝えられている。神と呼ばれる種族は、その作られた世界を統治する存在として世界に立ち、人は、大地を統べる神を崇め、また恐れた。しかし神々も万能ではなく、人と変わらぬ心を持ち、悩みを抱える。時には、人と同じ過ちも犯した。ただ、世界は神によって支えられている。そして人はその世界に生きている。これが絶対の理としてそこにある。一級太陽神でありながら同族の神々を呪う“照日”は、神殺しを生業とする「神落としの村」の一族に対して“神狩り”を命じる。若くして族長となった主人公“響威”は、怨嗟に憑かれた照日の命ずるまま神々を討ち続けた。彼にとってそれが正義であるかどうかは問題ではない。ただ生きる為に神を狩った。しかし神の血で汚れた彼が一人の少女と出会った時……物語は静かに幕を開ける。