『その電車、恥辱発・悦楽行き――』主人公、鷹野詩織(たかのしおり)は繊細で大人しい少女。言いたいことが言えない性格で、好きな人に告白したことさえなかった。衣替えの日、詩織は駅で幼なじみの佐原みさき(さはらみさき)に出会う。彼氏ができたとはしゃぐみさきを見て、詩織はこの夏は内気な自分を克服しようと心に決めた。そんな矢先……詩織は、通学途中の電車の中で痴漢に遭う。声を上げることが出来ず、ただじっと耐える詩織。大人しすぎる自分を変えようと、決めていたはずなのに……。痴漢の犯人は、これまで数多くの痴漢を繰り返していながら未だ捕まったことのない、前科ナシの男・高階。彼に痴漢に遭った女性は、その指技に快感を覚え、虜になってしまうのだ。男性経験のまったくない詩織さえも、彼のテクニックに翻弄されていく。どんどん痴漢の内容がエスカレートしていき、ついには……。詩織はこのまま快感に溺れてしまうのか。悦楽の終着駅(ターミナル)で詩織を待つものは。