主人公が入学したのは、ちょっと珍しい森の中に建つ全寮制の学園。もともとは女子校で近年共学化したが、知名度が低く、また女子校としての伝統が長いため、男子生徒の確保に悩んでいた。クラスで唯一の男子である主人公・柏木遼は、初日から好奇の目で見られ女子たちの注目を集めてしまい、どっと疲れる昼休み。クラスメイトのちゆりから強引にオカルト部に勧誘される遼。他に強く入部を希望する部があるわけでもないので、とりあえず仮入部した遼は、ちゆりと学園に伝わる『大鏡のおまじない』を試みることに。午前0時、旧校舎。鏡は先代学園長の寄贈品だが、曰くのある品らしい。おまじないの内容は以下の通り。午前0時、願い事を強く思い浮かべながら、この鏡に触れる。すると、鏡が願いを叶えてくれるという。ちゆりに急かされるまま、願いを念じて鏡に触れた遼は、不注意から転倒し、気を失ってしまう。目を覚ますと、昨日とどこも変わった様子のない自室の風景だった。登校してみると、そこには見覚えのない舞雪という女の子が。しかも華やかなドレスを着ていて、でも、この学園の景色とは馴染んでいた。舞雪は以前から親しかったかのような顔で遼に接してくる。異性からの今までにないほどの急接近に戸惑いつつも内心で大喜びの遼。教室へ行ってみると、みんなそれぞれにドレスを着ていて華やかな雰囲気。戸惑いつつも……もう友達が出来て、それが可愛い女の子ばかりで。「なんだか夢みたいだな~」だが、翌日、登校すると教室には舞雪の姿は見当たらず、誰にきいても「そんな学生は知らない」という。もしかしたら、あれは『大鏡のおまじない』の結果だったのでは…ふと思いたった遼は、再び午前0時に旧校舎を訪れる。しかし、鏡に映る主人公の姿も周辺にも、変化は訪れなかった。「まあ、そーだよな」ため息を吐いて帰宅した遼は、そのまま眠りについた。うとうと夢の中。いつもと変わらない学園を一人歩くと…笑顔で手を振る舞雪がいた。魔法の鏡が作り出した夢の世界。毎晩、眠りにつけば、舞雪に会える。そう解釈した遼は、『現実の学園』と『夢の世界の学園』の二重生活を続けることに…。