仲のいい双子の姉妹“佐倉一果(さくらいちか)”と“佐倉双葉(さくらふたば)”。生真面目で少し頑固な一果と、人懐っこく子どもっぽい双葉は家族も友人たちも、時に呆れるほど仲がいい。幼い頃からどこに行くのも何をするのも一緒だったふたり。成長して、お互いの性格や嗜好に個性が出てきてからもそれは変わらない。家でも校内でも、しっかりものの一果が甘えん坊の双葉の世話を焼く光景が日常となっていた。だがある日、あまりにもお互いにべったりの姉妹を心配した母親に、仲がいいことと依存することは違うと、いくら仲がいい姉妹でもいつまでも一緒にいられるわけではないのと、そう諭されたことによって、ふたりの関係は少しずつ変わっていく。「双葉の喜ぶ顔を見たい」という姉としての気持ちの裏にある自らの欲と“普通ではない”許されない気持ちに苦悩する一果。「一果ともっとずっと一緒にいたい」という自分の気持ちとは裏腹にすれ違っていくふたりの関係に焦りを覚える双葉。姉妹として持つ以上の、秘めた気持ちを抱くふたりの関係は一体どのようなカタチをとり、どのような結末を迎えるのか?