公共の場所で相手に羞恥心を抱かせ不安にさせる行為、『痴漢』。その痴漢行為が、『斉京線』では平然と行われていた。毎日のように痴漢行為が横行し、多くの女性客がその被害に遭い、その身体を欲望の手に弄ばれていた。巧みな連携に寄って助けの手は遮られ、身体を悪戯されるのは当たり前として、時には性交渉にまで及んでいた。そして極めつけは、今なお伝説とも呼ばれ、その手の人間の語りぐさとなっている痴漢パーティ。何人もの痴漢者達がその欲望を貪り、多くの通勤客をも巻き込んだ集団痴漢行為は、取り締まりを強化するきっかけともなったが、同時にその路線をこう呼ばせることとなった。―『臨姦副都心線』と。