“荻良太”は毎日を意味もなく過ごしている。幼馴染の二人とじゃれあい、先生に怒られ、先輩と部活に励む。変わらない毎日と変わらない日常……。良太はそれに不満も何もない。夏休み直前の季節…いつも通りの毎日…不満も不平もない。そして、もうすぐ夏休みが来ると思っている……去年と何も変わらない夏休みが。しかし、彼は気づいていない。自分が「際どい均衡」を作り上げていることに……自分以外の全員が何を考えて、生きているかなんて……。良太という「中心」が、今までと違った動きを見せた時。狂った日常が始まることに、彼はまだ、気づいていない。