「ねぇ祥平。最近授業中に眠ってばっかじゃん。ダメだよ、ちゃんと授業受けなきゃ」余裕たっぷりの笑みを浮かべる美唯奈に見つめられ、視線を逸らす。なんだよ、母親ぶって。俺と同じ歳のくせに。でも本当のことだから困るのだった。クラスメートが母親――それがこの1ヶ月、俺が抱えている悩みの種だった。親父の再婚……そこまで良かったのだがなんでよりにもよって、俺のクラスメイトを再婚相手に選ぶかな。親父が年相応の相手を見つけてきたのなら、全然問題なかったのに。そんなある日の夜。ガチャ――。「なんだよ美唯奈。ノックしろって何度言ったら――」またノックもなしに開いたドアの方へ視線を向けると、美唯奈がとんでもない格好をして立っていた。「ねぇ祥平――あたしとエッチしない?」いきなり突拍子もないことを言われ、唖然としてしまう。「なにバカなこと言ってんだよ。そんなことできるわけないだろ」「今夜お父さん帰り遅いんだからできないでしょ。だから、ね?いいでしょ。さっきから疼いちゃってて、あたしもう我慢出来ないよ。あたし毎日エッチしたいんだ。だからお願い」イヤらしい顔をした美唯奈が手を伸ばしてきた。身を硬くしながら、ズボンのチャックに指がかかるのを見守っていた。